データで見る沖縄のマンゴー(日本の都道府県別のマンゴーの生産量)
はいさい、ぐすーよーちゅーがらびら!
今回はデータで見る沖縄のマンゴー(日本の都道府県別のマンゴーの生産量)と題して、農林水産省の統計から日本の都道府県別のマンゴーの生産量を分析してみたいとと思います。
昨年2月も同じようなブログを書いたのですが、今回新しい統計データが発表されていましたので、最新の(最新と言えども平成30年度の都道府県別マンゴーの生産量です)データと昨年書いた平成29年度の出荷量を比較したいと思います。
昨年のブログはこちらから :データで見る沖縄県のマンゴー
沖縄県のマンゴーの歴史
(昨年も読んだ方は2へ)
まず初めに、沖縄県のマンゴー生産の歴史を書きたいと思います。
沖縄県のマンゴーの導入時期は明治中期以前とされていますが、正式な記録はないようです。また沖縄県庁の統計より昭和54年には1ha栽培されており、収穫量も8トン、出荷量は4トンと計上されています。なので、販売目的で出荷を始めたのは昭和54年となるのでしょうか。
宮崎では昭和61年から本格的に栽培が始まったと宮崎県庁のウェブサイトに載っていましたので、少しだけ沖縄県が早く栽培に取り掛かっていることがわかります。
いろいろ調べたのですが、なぜマンゴーという果樹が沖縄県で導入され、主要な農業として進められたかわからなかったのですが、県の普及員の方の先見の目があったのかなと思います。また野菜やさとうきびではなく、付加価値のつきやすい果樹を導入することにより、沖縄県の農業者の所得向上を目指したかったのではないかと私は推測しています。ちなみに伊集農園でも平成の初期に、県の普及の方や沖縄の農協の職員から、今後マンゴーは所得向上に繋がると説得を受け、さとうきびから転作したものです。沖縄県での栽培も40年以上たっていますが、現時点でもマンゴー栽培には手探りの部分も多く、わからない部分も多いようです。
日本のマンゴーの生産量
農林水産省のウェブサイトより平成30年のマンゴーの生産量がありました。平成30年というと、今年は令和4年であり、4年も前の話となってしまいますが、これが統計上最新のデータとなります。
品目名 | 都道府県名 | 栽培面積 | 収穫量 | 出 荷 量 | 主要産地名(市町村名) | |
うち加工向け | ||||||
ha | t | t | t | |||
マンゴー | 北海道 | 0.8 | 6.9 | 6.8 | 0.3 | 浦臼町、音更町 |
東京 | 0.6 | 4.0 | 3.2 | 小笠原村、三宅村 | ||
静岡 | 2.4 | 8.8 | 8.2 | 函南町、三島市、伊豆の国市 | ||
和歌山 | 0.5 | 4.7 | 4.2 | 有田市、有田川町、みなべ町 | ||
岡山 | 1.0 | … | 0.2 | … | 瀬戸内市 | |
高知 | 2.6 | 26.5 | 23.7 | いの町、安芸市、土佐市 | ||
福岡 | 1.0 | 5.0 | 4.9 | 0.1 | 久留米市 大任町 | |
長崎 | 0.8 | 2.8 | 2.8 | 0.8 | 佐世保市 | |
熊本 | 4.9 | 66.2 | 58.2 | 0.6 | 合志市、玉名市、水俣市 | |
宮崎 | 91.3 | 1,165.1 | 1,123.4 | 106.3 | 宮崎市、西都市、小林市 | |
鹿児島 | 64.1 | 380.3 | 349.5 | 5.3 | 大崎町、徳之島町、和泊町 | |
沖縄 | 272.8 | 1,782.0 | 1,744.0 | 146.0 | 宮古島市、豊見城市、石垣市 | |
計 | 442.8 | 3,452.3 | 3,329.1 | 259.4 |
となります。
見てわかるとおり、沖縄県の収穫量がダントツで一位となっております。
また北海道は温泉を使って加温を行い栽培しているとの話も聞いたことがありますし、全国で栽培されているのがわかりますね。
統計には上がってきていませんが、今は全国で少量でも栽培され販売している都道府県もあると思います。栃木県宇都宮市のマンゴー園や、千葉県の館山市のマンゴー園を視察したことがあります。
沖縄県は収穫量がダントツで一位ですが、栽培面積についてももちろん一位となります
平成29年の日本のマンゴーの生産量と平成30年のマンゴーの生産量の比較
次に平成29年のデータと平成30年のデータを比較して見ましょう
品目名 | 都道府県名 |
H29栽培面積 (ha) |
H30栽培面積 (ha) |
増減(%) |
H29収穫量(t) |
H30収穫量量(t) | 増減(%) | H29出 荷 量 | H30出 荷 量 | 出 荷 量の増減(%) | |||
(t) | うち加工向け | (t) | うち加工向け | うち加工向けの増減 | |||||||||
マンゴー | 北海道 | 2.1 | 0.8 | -61.9 | 21.0 | 6.9 | -67.1 | 20.5 | 1.5 | 6.8 | 0.3 | -66.8 | -80.0 |
東京 | 0.6 | 0.6 | 0.0 | 4.0 | 4.0 | 0.0 | 3.2 | – | 3.2 | – | 0.0 | – | |
静岡 | 2.4 | 2.4 | 0.0 | 9.1 | 8.8 | -3.3 | 8.2 | – | 8.2 | – | 0.0 | – | |
和歌山 | 0.8 | 0.5 | -37.5 | 6.0 | 4.7 | -21.7 | 5.5 | 0.0 | 4.2 | – | -23.6 | – | |
岡山 | 1.0 | 1.0 | 0.0 | – | – | – | 0.0 | – | 0.2 | – | 0.2 | – | |
高知 | 2.1 | 2.6 | 23.8 | 22.0 | 26.5 | 20.5 | 20.2 | 23.7 | 17.3 | – | |||
福岡 | 1.3 | 1.0 | -23.1 | 8.0 | 5.0 | -37.5 | 6.9 | 0.1 | 4.9 | 0.1 | -29.0 | 0.0 | |
長崎 | 0.7 | 0.8 | 14.3 | 4.2 | 2.8 | -33.3 | 4.2 | 0.8 | 2.8 | 0.8 | -33.3 | 0.0 | |
熊本 | 5.0 | 4.9 | -2.0 | 77.1 | 66.2 | -14.1 | 74.0 | 0.4 | 58.2 | 0.6 | -21.4 | 50.0 | |
宮崎 | 88.7 | 91.3 | 2.9 | 1,202.6 | 1,165.1 | -3.1 | 1,159.3 | 108.9 | 1,123.4 | 106.3 | -3.1 | -2.4 | |
鹿児島 | 66.0 | 64.1 | -2.9 | 487.8 | 380.3 | -22.0 | 437.1 | 6.5 | 349.5 | 5.3 | -20.0 | -18.5 | |
沖縄 | 261.0 | 272.8 | 4.5 | 2,205.6 | 1,782.0 | -19.2 | 2,130.0 | 188.8 | 1,744.0 | 146.0 | -18.1 | -22.7 | |
計 | 431.7 | 442.8 | 2.6 | 4,047.4 | 3,452.3 | -14.7 | 3,869.1 | 307.0 | 3,329.1 | 259.4 | -14.0 | -15.5 |
生産量は天候等にも左右されると思いますし、作付け後すぐにマンゴーの収穫はできないので(マンゴーは作付けする苗にもよりますが、3年は収穫できないと思います)、特に栽培面積にフォーカスを当てて見てましょう。北海道、福岡、和歌山の作付面積が大きく減っています。もともと広くない面積でしたが、この減り方はおそらく廃業されたマンゴー農園があったのではないかと推測できます。沖縄県にフォーカスをあてると、栽培面積は増えているのに対して、収穫量が減少しています。もしかすると平成30年は「不作」の年だったのかもしれません。
余談:統計について
国のウェブサイトを見るといろいろな統計データがあります。どうしても集計に時間がかかってしまい、最新のデータが少し前のものであったりしますが、全体の傾向を見る為に非常に重要なものとなっています。
最近国による統計に対する信頼がないような報道がなされます。意図的に改ざんすることはもちろんいけませんし、意図的に統計データの対象を絞ってしまうことも悪意のある改ざんとなってしまいます。
私は学生の頃統計学を勉強しましたが、統計は非常に奥が深いと思っています。数字を分析するのは簡単ですが数字をどう取るかで結果が変ってきます。結果ありきで統計を誘導してしまえば、いくらでも操作できてしまいます。数字はわかりやすいので一つの指標となりますが、そのバックグラウンドも理解することが必要です。最近は国や自治体の政策決定がどうしてもデータで分析し、結果を数字で出さないと効果がなかったと批判されることが多いです。本来であればデータで結果が出ない側面もあるはずなのですが、数字ありきとなっているところも不正や改ざんに繋がっているのだと推測します。(どんな場面も不正はいけませんが汗)
統計の話で一番好きなのはスープの味見です。スープを味見するとき、かき混ぜたあと一口飲むと思います。「いや、この一口は信じられない」といって全部飲み干してしまう人はいないでしょう。一口がこの味であれば、だいたいこうだろうとみなさん推測していませんか?意外と統計は身近にあるものですね。
総務省統計局のウェブサイトに「なるほど統計学園」というサイトがありますので是非読んでみてください。
みなさんが答えている調査やアンケートは非常に考えられたアンケートになっていると思いますよ。
本当に余談でした、では、またやーさい。
沖縄の農園からマンゴーを直送|伊集農園(いじゅのうえん)
伊集(いじゅ)農園は沖縄県本島の八重瀬町でマンゴーを栽培しています。真っ赤に
染まった秀品(Aランク)は、贈答やプレゼントにおすすめです。ご自宅用に人気の手ごろな
お値段の品も用意しております。また日本で初めてマンゴーで国際水準の安全認証
AISIAGAPを取得しましたので、おいしい国産マンゴーを安心して食べていただけます。
屋号 | 伊集農園 |
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住所 |
〒901-0504 沖縄県島尻郡八重瀬町字後原1133-2 |
営業時間 | 18:00~21:00 |
代表者名 | 伊集 守康 (イジュ モリヤス) |
info@iju-mango-okinawa.com |